『そらまめくんのベッド』を読んだら「貸したくない」の理由が分かった
「おもちゃを貸してあげなさい」と言われて、子どもが泣いたり怒ったりした経験はありませんか?
『そらまめくんのベッド』は、「貸したくない」気持ちを否定せず、優しさに変わる過程を描いた絵本です。そらまめくんは友達に「だめだよ」と断り、自分で考えて「貸してあげよう」と決めます。その流れが3〜5歳の心に寄り添います。
三姉妹と読んで気づいた「所有と共有」の学びと読み聞かせのコツを紹介します。
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『そらまめくんのベッド』ってどんな絵本?基本情報
『そらまめくんのベッド』は、なかやみわ作・福音館書店から1999年に発売された絵本です。「こどものとも傑作集」の1冊で、そらまめくんシリーズの1作目として愛されています。
作者・出版社・対象年齢
作者のなかやみわさんは、『くれよんのくろくん』『どんぐりむら』シリーズでも知られる絵本作家です。身近なものをキャラクターにして友情や優しさを描き、子どもが共感しやすいストーリーを紡ぎます。
対象年齢は3〜5歳。友達づきあいが始まり、「自分のもの」と「みんなのもの」の区別に悩む時期にぴったりです。
あらすじ
そらまめくんの自慢は、ふわふわでやわらかいベッド(さやの中綿)。友達のえだまめくん、グリーンピースさん、さやえんどうさん、ピーナッツくんが「貸して」と頼みますが、「だめだめ、これはぼくのたからものだもん」と断ります。
ある日、ベッドが見当たりません。探すと、うずらが卵を温めていました。そらまめくんは驚きながらも「どうぞ」と貸してあげます。
ひながかえると、友達が「そらまめくん、やさしいね」と許し、みんなでベッドを作ります。
そらまめくんシリーズとは
『そらまめくんのベッド』は、そらまめくんシリーズの1作目です。シリーズは10作以上あり、野菜キャラクターたちが友情・冒険・助け合いを学ぶストーリーが続きます。
- 『そらまめくんとめだかのこ』
- 『そらまめくんのぼくのいちにち』
- 『そらまめくんとおまめのなかま』
- 『そらまめくんのあたらしいベッド』
どれから読んでもOKですが、『そらまめくんのベッド』がキャラクターの性格や関係性を知る入り口としておすすめです。
3〜5歳が共感する3つのポイント
「貸したくない」気持ちを否定しない
この絵本の魅力は、そらまめくんの「貸したくない」気持ちが悪いこととして描かれていない点です。大人は「貸してあげなさい」と言いがちですが、大切なものを守りたい気持ちは自然です。
そらまめくんは友達に断っても責められず、うずらに貸すときも自分で決めます。優しさは強制でなく、自分で選ぶものだと教えてくれます。
野菜キャラで親しみやすい
登場するのは全部野菜(豆類)のキャラクター。絵本を読みながら「これ知ってる?」と会話が広がります。
そらまめのさやの中綿は、実物を見たことがある子なら「本当にふわふわだよね!」と共感できます。野菜への興味が広がるきっかけにもなります。
ベッドの「ふわふわ」が魅力的
そらまめくんのベッドは「くものようにふわふわで、わたのようにやわらかい」と描写されます。友達がうらやましがる理由が子どもにも伝わります。
読み聞かせで「ふわふわ〜」と声を柔らかくすると、子どもも触る真似をしたり「気持ちよさそう」と反応します。触覚的な表現が絵本の世界に引き込みます。
パパ目線で感じた「所有と共有」の学び
保育園や幼稚園では「みんなのもの」を学びますが、家では「自分だけのもの」への愛着も大切にしたい。そのバランスに悩む方は多いのではないでしょうか。
『そらまめくんのベッド』は「所有」を否定せず、「共有」の喜びを自然に伝えます。そらまめくんはベッドを守りたい気持ちと、困っているうずらを助けたい気持ちの間で揺れ動きます。その葛藤が3〜5歳の心に重なります。
無理に貸させず、絵本を通じて「貸すと嬉しいこともある」と体験させる。それが優しさを育てる近道です。
年齢別の反応と読み聞かせのコツ
3歳:ベッドのふわふわに興味
3歳は、ストーリーより「ふわふわ」「やわらかい」といった感覚的な表現に反応します。「ベッド気持ちよさそうだね」と声をかけると、触る真似をしたり、自分の布団を「ふわふわ〜」と触ったり。
繰り返し読んで欲しがるのも3歳の特徴。「もう1回」とせがまれることも多いです。
4〜5歳:そらまめくんの気持ちを考える
4〜5歳は、そらまめくんの気持ちに共感したり疑問を持ったりします。「なんで貸したくないの?」「そらまめくん優しいね」。自分の経験と重ねて考えます。
友達とのやりとりが増える時期なので、「あなたなら貸してあげる?」と聞くのもよいでしょう。答えは「貸す」でも「貸さない」でもOK。大事なのは自分で考えることです。
読み聞かせのコツ
読み聞かせで工夫できるポイントは3つ。
- そらまめくんが断るシーンは強めに — 「だめだめ!」とはっきり読むと「貸したくない気持ち」を理解しやすい
- ベッドを貸すシーンはゆっくり、優しく — 「どうぞ…」と間を取るとそらまめくんの決心が伝わる
- 野菜の名前を確認しながら読む — 「これ、えだまめだよ」と声をかけると野菜への興味が広がる
シリーズ作品の紹介
『そらまめくんのベッド』が気に入ったら、シリーズの他の作品も楽しめます。
- 『そらまめくんのベッド』 — シリーズ1作目
- 『そらまめくんとめだかのこ』 — 小さな命を守る優しさ
- 『そらまめくんのぼくのいちにち』 — そらまめくんの日常
- 『そらまめくんとおまめのなかま』 — 野菜の知識が広がる図鑑的要素
子どもが気に入ったら、少しずつ揃えていくのも楽しいです。
まとめ:優しさは強制じゃなく、体験から
『そらまめくんのベッド』は、「貸してあげなさい」より「貸したら嬉しいこともある」と伝えてくれる絵本です。3〜5歳の友達づきあいの葛藤に寄り添い、優しさを自分で選ぶ大切さを教えてくれます。
野菜への興味も広がる一石二鳥の絵本。「貸せない」と悩むお子さんがいたら、ぜひ一緒に読んでみてください。
『そらまめくんのベッド』は、Amazon・楽天ブックス・絵本ナビなどで購入できます。

